観ながらのメモ書き
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090719.html
shikaku's感想
- 金融工学は金融危機の規模を拡大させたというのは確かな様子
- しかしそれは金融工学が全部わるいということではないのです
- 金融工学がなくては現代のようにリスクを管理できず、昔の経験と勘の世界にもどるだけ。もっと危険。
- 金融商品を扱う上での大事な前提、リスク計測の徹底が不足したのがわるかったのかな
- 世界レベルでこういったリスクを管理する組織がないと、同じことの繰り返しなんじゃないだろか
- あんまり上手にリスク管理できちゃったものだから、しばらく大きな事故もなく上手く行き過ぎてたのが悪かった
- 人間、リスクに慣れるとどんどん麻痺しちゃう。それは性だとおもう。
- きっとこんな便利な金融工学はなくならないし、また扱うのが人間が故にこういった金融危機は起こるんだろうな
- なので数年でまた景気はよくなる。そしてその数年後、また景気はわるくなる、いままでと変わらないな。
金融工学
- 今まで経験と勘が頼りだった世界に数学理論の投資方法が誕生
- しかし、金融危機で一気に崩壊
- 数学者、物理学者による 金融版大量破壊兵器という言われ方もしている
- リスクを閉じ込める仕組み、リスクを肩代わりしてもらう仕組みの開発
- リスクがあることで抑制されていた欲望を爆発させてしまった。
- 科学者達の挑戦が金融危機の引き金にもなったのだ
金融工学=マンハッタン計画?
- ナチスのユダヤ人弾圧でヨーロッパからアメリカに逃げたユダヤ人
- 科学者もいっぱいいた
- アインシュタインもいた
- アインシュタインの理論を現実にすべく、科学者があつまって原爆を研究した
- 金融工学も、ウォール街に科学者をあつめ理論を現実の商品にするべく研究をしたとこが似てるのです
- 破壊力もすごかったから、そういわれるんだなぁ。
金融工学に金融危機への責任はあるのか?
- アンドリューロー教授
- MIT
- 金融工学のトップ
- Q:複雑すぎる商品が原因?
- A:悪い人の手にかかったからでは
マイク・オシンスキーさん登場
- かつてウォール街の技術者だったひと
- サプライムローンがらみですげぇソフト作ってた
- 数値を打ち込むだけでサプライムローン商品を開発できるソフトを作っていた
- 破綻した有名どころもこぞって買っていた
- なんか画面に放射能マークでてますけど・・・
- 最近私のマンハッタン計画という本出した
- 自分にも金融危機の責任あるんじゃないかと思っている
金融工学の歴史
- 画期的な数式誕生
- ブラックショールズ式
- リスクをコントロールする数学理論
- ブラックショールズさん
- ノーベル経済学賞
- 金融工学の祖
- 金融を科学的なものにしたかった
- 石油ショックなどで経済が暴れていた頃の救世主となった
- この公式によりこれまで勘と経験で管理していたリスクが安全に取引できるようになった
- ウォール街はさまざまな科学者を集めた
- 軍縮により科学者が余ったので
- 科学者も儲かるのでどんどん移った
ジョン・ソーさん登場
- ウォール街に転職した一人
- 世界の大問題を数学で解決させたいとおもっていた
- 超優秀
- 家族みんな科学者
- いろいろすごいスキルもっている
- 資料を超高速で読める
- ぱらぱらめくってるだけですけどー全部わかってる
ソーさんの関わった研究
- ローンを返してくれないリスクを閉じ込める技術
- 証券化
- 仕組みは水を綺麗にするのと同じ
- 不純物(リスク)を沈殿させるイメージ
- A(リスク少ない)/B/C(リスク多い)というリスクの割合でランク分けする
- リスクを負う割合を変える
- 保険会社や銀行などはAの安全な商品を扱い、利益を求める投資家はCランクの商品を扱う
- 人々がローンを組みやすくなる技術ができた
- みんなが家を買いやすい社会ができてきたので、みんなを幸せにできたと思った
JPモルガンの開発した技術 CDS
- クレジット・デフォルト・スワップでCDS
- 投資家にリスクをかぶってもらう金融商品
- その分投資家は保証料を貰える
- 証券化の技術でさらにリスク閉じ込めたのです
- ただし前提がある:貸し倒れのリスクを正確に把握しないといけない
リスクを自由に扱える技術の誕生によりウォール街は活気付いた
CDOというのも生まれた
- リスクの高い商品をさらに集めて、さらなる証券化。
- なんかこのへんから嫌な予感のする商品が誕生だなぁ
マイク・オシンスキーさんのいいソフトも手伝って、業界は加速。
9000兆円の市場になった。
金融工学には前提がある
- 膨大なデータの中から、リスクを正確に判断しなくてはいけない。
- 前提が崩れれば安全な商品のはずが安全じゃなくなる・・・
戦争により低金利政策が始まった
- サプライムローンは利率がさがったため、どんどん商品を売りまくった
- 人々は身の丈に合わない家を買えるようになってきた
オシンスキーさんにもリスクを無視するような機能を追加するようなむちゃな注文が・・・
- 証券会社のお願いは断れなかった
- なのであんまり危ない商品には放射能マークをつけるようにしてた
- なるほどー。わずかばかりの抵抗ですね
JPモルガン 住宅ローンのCDSから撤退
- まともなデータが少なく、もうリスクが管理できなくなった
- そしたら、他のよくわかってない会社がいっぱい参入しだした
- 大事な前提であるリスク管理ができないまま、様々なCDS商品が生まれた
- もうこの辺から、大変なことになってきたわけですね。暴走開始!
米AIG
- こういったリスクがぼんやりしたCDSを大量に受け入れた
- CDSのリスクの低い部分をあつかってたつもりだったんだよ
ムーディーズ
- 格付け会社
- 本来なら危ないぞ!と警告しないと行けない立場
- 過去のデータをもとにリスクを計算していたため、把握できなかった
- だめじゃん!
金融商品の乱発
- 本来なら銀行がきっちりやって、投資家にCDSを売っていた
- もっと儲けたいという投資家が銀行にCDSを作らせるという逆現象が発生-
- もうリスクがないかのような幻想が生まれだした
- 日本の土地神話みたい。うまくいってるのが数年続けばもうリスクなんて忘れちゃうのが人間だよね
JPモルガンのテリーデュホンさん警告を出した
- でも誰も聞いてくれなかった
- すでに暴走してるものは止まらない
そして上がり続けた住宅価格が下がってきた
- んでいろいろリスクを計算し直してみたら・・・
- 以前は貸し倒れリスクが5%
- いつのまにか25%になっていた!!
- リスクがないと思われていたAランク商品にもリスクがいっぱいあることが判明!!
- リスクの高い商品を扱っていたCDOが真っ先に破綻。
- リーマンとか
- CDSを大量にもってたAIGも国の管理下に。
金融危機後の金融工学は?
- コンサルやってます テリーさん
- JPモルガン辞めました
- 格付けに頼らず金融商品のリスクを管理できるかの伝道師です
- ジョン・ソーさん
- テクノロジーの問題はテクノロジーで解決だ
- 脳科学を使う研究
- 利益を出し続けるとどう脳がかわるか
- カタストロフィー債の研究してます
- 地震、病気、ハリケーンなどのリスクを扱う
- 50兆円の市場に分散させて投資家に売ることで、保険業界でも扱えないリスクを扱えるようになる
- いいにおいがするらしく、いま、いろんな人が群がってきてます
- なんかまたヤバそうな空気ですね
- オシンスキーさん
- 証券の世界から離れた
- 今は牡蠣の養殖してます
- もうお金いいやー
- なんか一番楽しそうに生きてるね