要約
投資銀行33年の歴史。
投資銀行とは、元々株や証券の売買の''代行''を行うのが仕事だった。
その本質とは経済の''脇役''であるべきだった。
しかしソロモンブラザーズという投資銀行が自ら債権を買い取り、オリジナルの金融商品として売り出すという
モーゲージ債とよばれる債権を発明。ここから世界は変わり始めた。
投資銀行は経済の''主役''へと踊りでる。
様々な投資銀行が世界中の様々な株、ローン、債権、証券などなどを「金融工学」とよばれるほどの複雑な仕組みで運用、商品化していった結果、実体経済より巨大な債権市場を作り出すことになった。
崩壊のきっかけとなったリーマンブラザーズ。
リスクの高いサプライムローンを扱う会社ごと買い取ってしまうなど、歯止めの利かないリスクを背負い込んでいた。
すぐ崩壊するかとおもったが、運悪く住宅バブルが起こり、ものすごいリターンを得てしまった。
ますます調子にのるが、住宅バブル崩壊とともに破綻。
あの巨大なリーマンブラザーズを破綻させるほどのショックとなった。
感想
お金への欲が世界を狂わせた的な表現が多かったですが、
本来「欲」は世の中を動かすために必要な要素。無くては人類の発展はありえないわけで、
「欲」を悪者にしてほしくないなぁと思いました。
今回の金融危機は、危ない金融商品の本質をみることなくやりとりしてきた、人類すべてに原因があるとおもうなぁ。
だれかのせいにして終わりとか、ひとことで片付けられない、複雑なものが根底にながれているんだなと思いました。